自然光を取り入れるのが難しい立地だが、吹き抜けを設置し、ハイサイドライトから光を取り込んでいる。さらに、白いクロスに光が反射し、やわらかい光が全体にあふれる空間となった。
温暖な愛媛で育った奥様が嫁いだ先は、冬の寒さが厳しい富山県。銅器の製造を営んでいて、嫁いだ当時は職人さんたちの食事も作っていました。「当時は大おばあさまもいて、一番多いときは7人家族。にぎやかな食卓でしたね。」工場併用の築40年の家屋は、100坪もある大きな家。現在は工場部分は解体しましたが、住居優先で建てられた家ではないので日当たりが悪く、特に台所は暗くて寒い昔ながらのもの。以前はお母様が使われていた台所なので、自分用にアレンジすることもできませんでした。40年の歴史に敬意を払いつつも、他のお宅のキッチンをうらやましく思っていました。
今回のリフォームは、ご主人から奥様へのプレゼント。奥様の憧れをいつか叶えてあげたい、とずっと心で温めていらっしゃいました。ご主人は仕事柄、長期出張などで不在のことも多く、お母様と奥様が2人きりになることもしばしば。奥様の趣味は押し花アート。お母様もご主人も、奥様の好きなお花を飾らせてあげたいと常々思っていました。ご主人の「好きにしていいよ」の言葉に心躍らせた奥様は、大好きなお花や絵を飾るため、憧れの“白いキッチンと空間”にこだわりました。
奥様のこだわりを形にしたのは住空間さん。明かりの採り方や空間の考え方が、奥様の要望とぴったり一致しました。綿密に打ち合わせしながらその場でスケッチに描いていき、イメージをわかりやすく共有化できたことが決め手とのこと。女性の担当で話しやすく、奥様と気持ちが通じました。
こだわりの白いキッチンは、扉だけでなく人造大理石のカウンターもシンクも白。ピアノのような質感が奥様のお気に入り。シンプルな空間に、上質さが漂う。
元々が大きな家のため、できるだけ増築面積を抑えるよう、続き間の和室をひとつなぎにし、階段の位置をずらしてLDKを確保。自然光を取り入れるのが難しかったのですが、吹き抜けを設置することで、上部の窓から朝日を取り込めるようにしました。白いクロスの反射を活かし、さらに明るいLDKに。キッチンもとことん白にこだわりました。ピアノのような扉の質感を気に入り、最初から決めていたヤマハのキッチン。人造大理石のシンクの色も、もちろん白で統一。
「奥様らしい生活ができるお住まいになりました。お花を飾るのにふさわしいお部屋ですね!」と“お施主様の魂が伝わる家”がモットーの住空間さん。リフォーム工事中は、古い住宅ならではのアクシデントもありました。通常では無い予想外の場所から出現した大きな梁。結果的には空間を活かすインテリアとして活用し、頑丈な家にしてくれた当時の大工さんの想いまで、甦らせることができました。「こんな梁が出てくるとは思わなくて驚きましたが、ご提案で素敵な空間にしていただけました。家に来るお客さんにも誉めていただけるんですよ。」と、奥様も嬉しそう。
白い壁を飾る押し花アートに、白いカウンターを彩る鮮やかなフルーツやフラワーアレンジメント。奥様の人柄がそっくりそのまま表れた、爽やかで可憐なLDKです。楽しそうに飾りつける奥様を見守る、ご主人の微笑みもまた、白い空間に彩りを添えています。
奥様もお母様も花や片付けが好きで、LDKはいつも美しく飾られている。
白を基調としたモダンなインテリアに、花やフルーツが鮮やかに映え、奥様のセンスの良さが光る。
100坪もあるお宅のため、増築はしないよう努めた。玄関は昔ながらの広さを生かして。
工事中に出てきた大きな梁は、空間のアクセントとして素敵に甦った。
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リフォームの話が出たときは、自分の好みに変えられるなんて思ってもみなかったので、本当にわくわくしました。でも、思いもよらない問題も出たり、簡単には進まないものですね。だけど、住空間さんはしっかり相談に乗ってくれたので不安はなかったですよ。日当たりの悪い立地にもかかわらず、こんなに明るい家になったのは驚きです。飾るお花のことを考えたり、日々の楽しみが増えました。とっても嬉しいプレゼントをいただきましたね。 |
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